【トム・ハーディ】「ヴェノム」主演にうってつけ!?過去の映画作品を振り返る

映画「ヴェノム」が全米公開され、その面白さに評価は日々高まっています。その興奮のまま、日本でもまもなく公開となりますね。主演のトム・ハーディは過去、どんな作品の出演経験があるのか、おすすめ作品含めておさらいができたらと思います。

トム・ハーディは実力派俳優として確固たる地位を築いており、過去「マッドマックス」や「ダンケルク」などの人気作品にも出演しています。

彼が、それ以外の作品では今回の”ダークヒーロー”のような役柄を演じたことはないのか、そもそも、トム・ハーディの名を知らしめた作品は、どんなものなのか?「ヴェノム」にどの程度はまりそうな俳優なのかを、様々な角度で検証していきましょう。

トム・ハーディって?過去の映画作品を振り返る....

トム・ハーディは、イギリス出身の1977年生まれ。ロンドン・ドラマセンターなどで演劇を学び、第2次世界大戦を描いたテレビシリーズ「バンド・オブ・ブラザース」で抜てきされ、俳優デビューしました。

なお、映画の初主演は、リドリー・スコット監督の「ブラックホーク・ダウン」です。その後、数々の作品に出演し、今やハリウッド映画には欠かせない俳優の1人となりました。

近年では「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(2015年)で、初代メル・ギブソンの後を継ぎ演じた今時の男臭さを前面に出した新マックス役、「ダンケルク」(2017年)では、陸に残された兵士を救う空軍戦闘機パイロットを演じたあたりが、記憶に新しいのではないでしょうか。

 

出世作は『インセプション(2010)』。”偽造師”を演じた

トム・ハーディの名を、世界に知らしめた作品と言えば、2010年の大作「インセプション」。鬼才クリストファー・ノーラン監督、レオナルド・ディカプリオ主演のSFアクション映画で、その年のアカデミー賞8部門にノミネート、うち5部門を受賞しました。人の無意識に落ちていく様子が、3Dシネマでなくても視覚的に感じられ、当時では新感覚な映画でした。

トム・ハーディはその作品の中で、人の無意識に潜入して意識を変えたり、情報を引き出すことを生業とする6人のメンバーの1人で、人の夢の中で自在に姿形を変えられる”偽造師”イームスを演じました。バレるか、ばれないか?見破られそうなギリギリところで、情報の植え付けに成功をしていく、ドキドキの展開には、彼の演技は欠かせませんでした。知的かつ、狡猾な雰囲気を醸し出していたのが、印象的です。

この作品で、クリストファー・ノーラン監督は「カメレオンのような」彼の演技を評価し、その後の作品にもオファーをしたと言われています。

 

『ダークナイトライジング(2012)』でヴィラン役を好演!

トム・ハーディはその後も、クリストファー・ノーラン監督に出演しています。その作品は「ダークナイト・ライジング」(2012年)。アメコミファンなら知らぬ者はないだろう、バットマン作品の3作目ですね。

あれ?トム・ハーディいたっけ?

はい、いますよ。ゴッサムシティ壊滅を目論む黒幕、ベイン役を演じていました。筋肉増強剤を吸引するためのマスクを取ると、全身に激痛が走ってしまうという役柄だったので、顔がちゃんと見えていなかったのですよね。数々の狂気を感じさせるアドリブも交えて演じていた、と言われる彼の”怪演ぶり”は、この作品の大ヒットに大きく貢献しています。

ベインは、刑務所生まれの刑務所育ちという生粋の悪。アンチヒーローは、当たり前です。8歳で初めて殺人を犯し、人体実験参加により筋骨隆々の姿へと変貌を遂げていき…という生い立ちを持ちます。そして、この作品では傭兵をまとめるリーダーとして描かれています。

「ヴェノム」で演じるエディ・ブロック役が”ヴィラン=悪役”なのだとしたら、トム・ハーディはアメコミで複数のヴィランを演じたレアな俳優だと言えるでしょう。

 

実はアメコミとは相性がよい?『スタートレック(2002)』にも出ていた

実は、トム・ハーディは過去「スタートレック」にも出演しています。2002年の「ネメシス/STX」です。惑星ロミュラスのロミュラン帝国の新総統シンゾン役で、新スタートレックシリーズ劇場版では最後の敵。しかもピカード艦長のクローンという重要な役どころでした。ピカード艦長のクローンだけあって、若き日のトム・ハーディは頭もツルツルでした(笑)。

この作品では、マッチョイメージの強いトム・ハーディが、ヒョロヒョロなんです。今は観ることは当然できない、幼さを残した繊細な演技ぶりも観ることができます。

ブレイク前にもアメコミ出演経験があったのは、トム・ハーディがアメコミとの相性があったということなのかもしれませんね。

しかも、「バットマン」「スタートレック」の出演2作とも、役柄は悪役だなんて、アメコミのヴィランを演じるには、うってつけだと言えるでしょう。

 

『レヴェナント 蘇りし者(2015)』数々の悪役で、変幻自在の演じ分けはピカイチ!

トム・ハーディは「インセプション」で共演したレオナルド・ディカプリオからの勧めで、2015年「レヴェナント 蘇りし者」にも出演しました。レオナルド・ディカプリオがトム・ハーディの演技力を見込んで、敵役のジョン・フィッツジェラレルド役に”指名”したというわけです。

狩猟中に重傷を負ったにも関わらず、仲間に見捨てられ、かつ息子も殺されてしまうことで、復讐に燃えることとなるハンター、ヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)と、裏切り者ジョン・フィッツジェラッルドとの攻防戦が、19世紀アメリカの冷たい荒野で繰り広げられます。極寒の地での、壮絶な殴り合いは、リアルすぎて痛い!実際に撮影中に、トム・ハーディがレオナルド・ディカプリオの鼻を折ったとも言われています。

この作品で、レオナルド・ディカプリオはアカデミー主演男優賞を獲得、トム・ハーディはアカデミー助演男優賞に初ノミネートされています。単に悪役を演じられる、というだけでなく、これで、演技派俳優であることは証明できましたね。

 

悪を内包する『ヴェノム(2018)』トム・ハーディに期待

トム・ハーディの過去作品を振り返ると、彼が今回の「ヴェノム」主演にふさわしいことは明らかなようですよ。ヴィランとしての経験値、演技派俳優としての評価は、正義感に燃える記者エディ・ブロックと、邪悪な地球外生命体シンビオートの”共存”を、トム・ハーディがどう演じてくれるのか、期待はかなり高まります。

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