【X-MEN:アポカリプス】ネタバレ結末まとめ!あらすじから重要人物まで徹底解説!

「XMENアポカリプス」は、X-MENシリーズ新3部作の3作目に当たる2016年の作品です。前作「フューチャー&パスト」で歴史改変がなされた10年後=1983年を舞台に、チャールズたちX-MENと、古代エジプトから存在するミュータントが戦います。またその中で、X-MENの重要メンバーであるスコット、ストームの加入に至った背景が見えたり、ジーンの抱える闇やその力の強大さが鮮明に描かれるなど、各メンバーごとの持つストーリーが紡がれていきます。

X-MENシリーズは、時系列が作品順にあるわけでなく、時系列がやや複雑に絡み合っているのも特徴です。ま、そりゃそうですよね、そもそも旧三部作は年代が曖昧であったり、新三部作も舞台が未来だったり、過去だったり、時間軸をまっすぐに見ることができない仕立てですから。ですが、本作までである程度話の筋道は建てられてきていますから、予習をしながら今からでもある程度ストーリーを追っても楽しめるでしょう。そして本作の次には、ジーンのさらなる驚異的なパワーが見られる「ダークフェニックス」が控えています。本作は是非とも、その予習作品として見ておくのが良さそうです。

ここでは

  • 歴史改変後10年経った1983年のX-MENに何がおきた?あらすじ徹底解説
  • 初代X-MENメンバーの過去がほぼ明らかに。過去作品や原作ネタ含めた登場人物紹介
  • 謎の多いジーンと、スコットの出会いとその行く末が「ダークフェニックス」に?新作につながる内容もご紹介

と言った視点で、本作をご紹介できればと思います。

「X-MEN:アポカリプス」あらすじを丁寧に解説

古代エジプトを支配していたミュータントが1983年に蘇る

古代エジプトを支配していたミュータントが1983年に蘇る

古代エジプトでは、ある儀式が行われていました。体を切っても傷がすぐに癒える能力を持つ人間と、支配者エン・サバ・ヌールがそれぞれ寝台に乗り、魂を転送するものです。しかしその瞬間、エン・サバ・ヌールを裏切った兵士たちがピラミッド内を封鎖します。魂は若者に転送し終わりましたが、ピラミッド自体が崩れ落ちます。エン・サバ・ヌールを守る4人の騎士も全て死んでしまいました。エン・サバ・ヌールの新しい体は、守られてはいるものの、瓦礫の下となりました。

そして時はたち、1983年のエジプト・カイロ。1973年の事件以来、ミュータントを崇めるカルト教団「アッシュール・エンサバヌール」が、地底にあるピラミッドを発見し、エン・サバ・ヌール復活の祈りを捧げていました。そこにはCIA捜査官のモイラが潜入。エン・サバ・ヌールが目覚めたことを目撃し、地面を揺るがし始め、何かよくないことが起きたことを知ります。

1973年のワシントン事件から10年。レイブン、エリックのその後は?

1973年のワシントン事件から10年。レイブン、エリックのその後は?

レイブンは、1973年から単独で各地を転々としていました。ワシントンでの活躍で有名になっており、ミュータントの間ではリスペクトされる英雄的存在となり、「傭兵」と呼ばれています。レイブンは、ミュータント同士が戦う東ベルリンの秘密のファイトクラブで、エンジェルと戦うナイトクロウラーと出会います。

ポーランドのプルクシュフでは、エリックが製鉄所で働いていました。郊外に家を持ち、妻と娘がいました。彼は1973年のパリ調停&ワシントンDC大統領声明の際の行動を危険視され指名手配されており、その能力を見せることなく潜伏生活を送っていましたが家族を持ち幸せそうです。

オハイオの高校では、目に違和感を感じたスコットが、目からビームを出す力が発露し出し、兄ハボックは彼をチャールズの恵まれし子らの学園に連れて行きます。そこにはハンクはもちろんのこと、すでに入学済みのジーンもいました。

エン・サバ・ヌールの復活で地球が揺らぐ。X-MENも動き始める

エン・サバ・ヌールの復活で地球が揺らぐ。X-MENも動き始める

エン・サバ・ヌールが復活した際にエネルギーが放たれ、各国で地震が発生しました。エリックの働く製鉄所では機械が倒れるトラブルが発生し、それを救うためにエリックがつい金属を操る力を出してしまいます。エリックは目撃されただろうことを察知し逃亡しようとしますが、それよりも先に警察がやってきてしまいます。そして連行される父を引き止めようと泣く娘が、ミュータントの能力を発揮してしまったことで、警察官の弓矢が放たれてしまい、エリックの目の前で妻と娘は命を失ってしまいました。エリックはその場で能力を解放し、警察官全員を殺してしまいます。

ジーンは、エン・サバ・ヌール復活のエネルギーの影響で、うなされていました。部屋も焼けただれるようになってしまいます。心配したチャールズが、彼女の夢を覗くと、赤い砂嵐、そしてエン・サバ・ヌールの姿が見えました。目覚めたジーンは「暗黒の力が私の中で増大している」と語ります。しかしチャールズは「自分の力を制御できるようになれば恐れなくて済む」と落ち着かせます。ハンクとチャールズは、セレブロを使って、一体何が起きているのかを探ります。震源のカイロには、モイラの姿が見えました。モイラがCIAに戻るところを見計らって再接触することにしました。

チャールズはモイラと再会。エン・サバ・ヌールが4騎士招集開始

チャールズはモイラと再会。エン・サバ・ヌールが4騎士招集開始

CIAを訪れたチャールズは「エグゼビア教授!」とモイラから呼ばれ若干戸惑いつつも嬉しそうです。10年前のキューバ危機回避の後、チャールズによって記憶を消されていた彼女は、チャールズと別の人生を歩み、バツイチになっていました。そして73年以降跋扈するカルト集団アッシュール・エンサバヌールを追っていました。「古代にいた第一の者の名を取っている」というモイラの話を聞き「最初のミュータント?」と驚くハボック。魂を体に移す能力を持ち、ミュータントに乗り移ればその能力も蓄積されることを知り、チャールズたちも脅威を感じます。

蘇ったエン・サバ・ヌールはカイロをさまよい、ストームの能力を見初めます。そしてテレビを介した公共電波から情報収集し1983年という時代に怒りを覚え「自分が支配する」と宣言し、ストームに力を与えます。そしてファイトクラブに、ストームとエン・サバ・ヌールがミュータントをスカウトに向かいました。不意の不審者の訪問に、支配人であるキャリバンの銃も砂になってしまいます。そしてサイロックに「お前を自由にする」と語り仲間にします。それに続き、羽を損傷したエンジェルの元に赴き、羽を生体金属の翼に変え仲間に引き入れました。

悲劇を機にエリックが再び危険思想に傾倒。レイブンはチャールズの元へ

悲劇を機にエリックが再び危険思想に傾倒。レイブンはチャールズの元へ

エン・サバ・ヌールがファイトクラブを訪ねる直前、レイブンはファイトクラブで、闇取引商人キャリバンからエリックの情報を聞き、ナイトクロウラーとともに恵まれし子らの学園に向かいました。レイブンはハンクと再会し、エリックの状況と彼を助けたいという思いを伝えます。

家族を失ったエリックは、自分を警察に通報した“裏切り者”を探しに鉄工所に向かいました。そして「私はマグニートーだ」と攻撃した瞬間、エン・サバ・ヌールたちが現れました。エリックが手を出さなくても、鉄工所の仲間たちを地面に埋めてしまいました。そして、エリックをアウシュビッツに連れて行き、彼の悲しい過去を思い起こさせます。そして「私は死から生まれた」と、エリックの力をより強大化させることに成功します。エリックはエン・サバ・ヌールの4人目の騎士となりました。

チャールズが狙われ、学園は壊滅。救世主クイックシルバー登場

チャールズが狙われ、学園は壊滅。救世主クイックシルバー登場

学園にはレイブンが戻り、チャールズは嬉しそうです。そしてセレブロを使い、エリックとアクセスを試みます。チャールズが以前壊したセレブロは、ハンクのこだわりで青色に修理されていました。交信先のエリックの悲しみは、チャールズにも伝わってきましたが、エリックは悲しみが怒りに変わっているため、チャールズの声に耳を貸さず「今度はこっちが全てを奪う」と頑なです。そして、そのやりとりにエン・サバ・ヌールが反応し、チャールズのテレパス能力に目をつけました。自身の魂を転送するには最高のミュータントだと踏んだのです。エン・サバ・ヌールはチャールズを通じて、セレブロを使い世界中の核ミサイルを宇宙空間に発射させてしまいました。そして精神も乗っ取られそうになります。

クイックシルバーは、テレビでエリックのニュースを見ていました。父だと知り、ずっと気にしていた存在だからです。そして母親の引き留めを振り払い、チャールズの元に向かうことを決めました。しかし学園にはちょうどエン・サバ・ヌールたちが、直接チャールズを奪うために移動してきたところでした。学園は炎に包まれかけている様子に、クイックシルバーは超音速移動できる能力を使い、生徒たちを助けます。しかし、ハボックだけは爆破の影響を受け命を落としてしまいました。

舞台は今再びのアルカリ湖。カイロからチャールズがメッセージを発信

舞台は今再びのアルカリ湖。カイロからチャールズがメッセージを発信

瓦礫となった学園には、軍のヘリが到着しました。しかし救出を目的とした医療班と言いながら、降りてきたのはストライカー少佐でした。ハンクは彼の姿を見て逃げようとしますが、特殊な電磁波を使い学園の生徒も含め全員がとらわれてしまいます。かろうじて逃れたのはカートとジーン、スコットの3人。ヘリに隠れて乗り込みます。ヘリはアルカリ湖の軍事施設に到着。過去にもX-MENがストライカーと対峙した場所です。レイブンやクイックシルバーたちは、閉じ込められてしまいます。そこでモイラによってエン・サバ・ヌールの存在を聞かされました。

チャールズは、エン・サバ・ヌールと、エリック含む4人の騎士によって、カイロに連れ去られていました。エリックにチャールズは「君には善良な面がある」「破壊行動をしてはならない」と説得を試みます。しかしエリックは「そんな面があったかもしれないが、それは家族とともに葬り去った」とはねのけます。そしてチャールズはエン・サバ・ヌールに脅され、世界中に「世界は荒廃する」とのメッセージを発信させられてしまいます。

そのメッセージの間を縫って、チャールズはジーンだけに「カイロにいる」とメッセージを送っていました。受け取ったジーンは、施設内での脱出方法を探します。そこには兵器に改造さたばかりのローガンもとらわれており、装置を外して逃亡を手伝いました。そして発電機を操作し、スコットの光線を使って、レイブンたちの閉じ込められた場所を破壊し、施設のジェットを手に入れ、フライトスーツを装着しカイロに向かうのでした。

チャールズにエン・サバ・ヌールが魂転送を開始。X-MEN総力戦開始!

チャールズにエン・サバ・ヌールが魂転送を開始。X-MEN総力戦開始!

カイロでは、あらゆるものが砂になり始めていました。その先に出来上がったのは、ピラミッドです。エン・サバ・ヌールは地底を揺るがしながら、磁界バリアを作るエリックに「世界を浄化せよ」と伝えました。エリックの力で磁気異常が起きたことで、世界中の建造物が破壊されていきます。エン・サバ・ヌールはチャールズには「お前はもっと重要な役割がある」とピラミッド内に運び込ます。そしてチャールズの持つ「あらゆるものになれる能力」を手に入れれば「もう裏切られない」と満足そうに話しました。

総力でなければ、エン・サバ・ヌールは止められません。「力を制御できないものもいる」と不安げに言うスコットに、レイブンは「制御しなくていい、発揮すればいいのだから」と鼓舞します。エン・サバ・ヌールを守るエンジェルとストーム、サイロックがピラミッドの外でX-MENを迎え撃ちます。

クイックシルバーとレイブンは、エリックに近寄りました。「家族を失ったんだ」と語るエリックに「全てを失ったと思うのは間違いよ」「家族はいるわ」とレイブンは言います。まだ息子だと伝えられないクイックシルバーは、それでも「家族を救いにきたんだ」とエリックに言います。エリックは、チャールズが「君が必要なんだ」と伝えたことを思い出し始めます。

ピラミッドから無事脱出したチャールズは、精神世界でエン・サバ・ヌールと対決

ピラミッドから無事脱出したチャールズは、精神世界でエン・サバ・ヌールと対決

精神の転送が完了する寸前、カートがチャールズを空間移動させることに成功させました。怒り狂うエン・サバ・ヌールは、チャールズを探し回ります。クイックシルバーとレイブンがそれを足止めしますが、返り討ちにあい人質になります。チャールズはエン・サバ・ヌールと繋がっていることを逆手にとり、精神世界で殴り合いの戦いをすることにしました。しかしその力は強大で、あっという間にエン・サバ・ヌールにチャールズがたたきのめされます。

あと一手でチャールズが負ける、その時に、ついにエリックが救出に動きます。「私を裏切るのか」と怒るエン・サバ・ヌールに、エリックは「違う、自分は仲間を裏切っていた」と、X-MENに寝返ることを宣言しました。ストームも目が覚め、加勢します。チャールズはジーンに「助けてくれ」とテレパスでメッセージを送ります。「力を解放するんだ」との言葉に、ジーンは体から炎のようなエネルギーを発し、エン・サバ・ヌールの体を焼き尽くし、その姿を消し去ることに成功しました。

ラスト:学園はジーンらの能力フル稼働で再建、モイラの記憶も呼び戻した

ラスト:学園はジーンらの能力フル稼働で再建、モイラの記憶も呼び戻した

仲間の助けで意識を取り戻したチャールズは、消し去っていたモイラの記憶を呼び戻しました。そしてジーンとエリックの力で、学園は元の形へと戻っていきます。ストームとクイックシルバーも学園に入ることになりました。レイブンはハンクとともに指導者となり、スコット、ジーン、クイックシルバー、ストームたちをX-MENメンバーとしてのトレーニングを始めることになりました。エリックはチャールズと再び心を通わせるようになりましたが一人、旅立ってしまいます。

ラスト:残されたアルカリ湖にはエセックス社がウェポンXのデータ回収に

ラスト:残されたアルカリ湖にはエセックス社がウェポンXのデータ回収に

多くの兵士たちが倒れているアルカリ湖の軍事施設には、スーツ姿の男たちが現れました。そしてウェポンXと書かれた血液成分の入った試験管を、エセックス社と書かれたスーツケースにしまい込みます。

「X-MEN:アポカリプス」主な登場人物

チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX

チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX

史上最強のテレパスを持つミュータントで、X-MENの創設者。旧3部作では、穏やかな性格の「人格者」として描かれていますが、新3部作ではまだ若い頃のチャールズが、穏やかな性格となるまでの、奔放さや傲慢にも見える理想主義者のような姿も見えていました。前作で、ついにX-MENを率いるものとしての自覚に目覚めます。

本作では、X-MENの結束力を固めようとする意思の強さを見せる部分も多く、ファーストジェネレーションでしれっと記憶を消し去っていたモイラの記憶を回復させるなど、自我を明確に取り戻しています。

エリック・レーンシャー/マグニートー

エリック・レーンシャー/マグニートー

磁力で金属を操れる最強のミュータントの1人。本作では4騎士の一人として登場。旧3部作ではX-MENに対抗するブラザーフッドのリーダーとして暗躍しましたが、新3部作では、チャールズと心を通わせるような背景を持ちつつ、辛い過去も持っていることがわかっています。ケネディ暗殺の犯人とされてしまうなど、誰かを救おうとしてもあまりうまくいかず、自分が辛い目にあってしまうタイプ?なのかもしれません。

本作では、前作のワシントン事件で国際指名手配されているため、ヘンリク・グルスキーとしてポーランドに家族と暮していました。そしてまたも辛い出来事が起きてしまいます。

レイブン・ダークホルム/ミスティーク

レイブン・ダークホルム/ミスティーク

全身の皮膚の色や形を操れる変身能力を持つミュータント。新3部作では幼い頃にチャールズに保護され、彼にずっと思いを寄せていたことがわかっています。しかし、自身のありのままの姿をどう受け入れるかに悩み、その理解者となりそうなエリックとも距離を縮めます。その能力を駆使して前作から続いて、歴史の重要な場面で登場しました。

本作では、1973年のワシントンでの出来事から、ミュータントの間で「ヒーロー」という扱いになっています。彼女自身の中でも、単に異端者という自覚でなく、辛い思いをしているミュータントに寄り添いたいという正義感に近い意識が芽生えているようです。

ハンク・マッコイ/ビースト

ハンク・マッコイ/ビースト

動物的な身体能力と感覚機能と同時に、優れた知力も持つミュータント。新3部作ではチャールズを支える存在としてだけでなく、科学者としてステルスジェットや、セレブロを作ったという才能も見せています。青い毛並みの猛獣姿になったのは、自身の実験の失敗結果。とはいえ、制御しながら、怒りが上回ると変身する状態に。これって、若干ハルクっぽいですね。

ピーター・マキシモフ/クイックシルバー

ピーター・マキシモフ/クイックシルバー

超音速で移動ができるミュータント。エリックの息子で、前作ではエリックを脱獄させるお手伝いをしていました。彼自身は、エリックが父であることを母親から匂わされているようですが、10年前も今回もまだ打ち明けていません。そしてエリック本人はそれどころでもなく、気づいていないようです。他MCU作品では「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でも別名ピエトロで登場していました。

本作では、着ているTシャツが「600万ドルの男」=俊足ヒーローのテレビドラマのもの。確かにねー!と、クスッとしちゃうネタになっています。

スコット・サマーズ/サイクロップス

スコット・サマーズ/サイクロップス

目から赤色の破壊光線=オプティックブラストを発し続けるミュータント。これまで登場していたハボックの弟でもあります。その能力は自身でコントロールすることが出来ず、ハンクが作ったルビークオーツのサングラスをかけています。サイクロップスの名前の由来は、原作の戦闘スタイルで一つ目に見えるバイザーを着用することでギリシャ神話の一つ目巨人サイクロプスのようにも見えるからです。

本作では、学園に初めて訪れ、この先恋人となるジーンとの初対面が描かれています。そして、兄を失う悲劇にも遭遇します。

ジーン・グレイ/フェニックス

ジーン・グレイ/フェニックス

テレパシー・テレキネシスの能力を持つミュータント。フェニックスという封印された別人格が、本来の強大なパワーを持っており、X-MENのピンチにはパワーを解放してきました。本作でも、チャールズの言葉によって自身の力を解放し、アポカリプスを消滅させました。しかし、旧三部作「ファイナル・ディシジョン」では暴走した人格によってX-MENと対決する側に着いてしまうなど、危うい側面も持っています。

本作では学園で恐れられ、自分でも自分の力を恐れてしまう、内気な少女ですが、スコットとの出会いによって少しずつ心を開いていく様子が描かれました。スコットは今後、ジーンにとってかけがえのない恋人となるので、本作ではその出会いが描かれたということになります。

カート・ワグナー/ナイトクロウラー

カート・ワグナー/ナイトクロウラー

自分が見えていたり、知っている場所へのテレポートができるミュータント。手足にある吸盤で吸い付き、暗闇に溶け込むことも可能で、暗視もできます。「X-MEN2」では、ストライカーに洗脳されてしまい大統領暗殺未遂を起こしていましたが、実は優しい心の持ち主。アルカリ湖での救出劇はまるで、「X-MEN2」の再現のようでしたね。

原作によれば母の名前はミスティーク(=レイブン)、とあって本作ではレイブンがナイトクロウラーをファイトクラブから足抜けさせようと母性のような行動をしていましたよ。

本作のヴィランたち

エン・サバ・ヌール/アポカリプス

エン・サバ・ヌール/アポカリプス

本作でのヴィランという扱いのミュータントです。ミュータントの能力としては、クラス5レベル=オメガレベルという最高クラスなんです。チャールズの意識を乗っ取るくらいのテレパスはもちろんのこと、意識をぶつけた対象を砂状に砕いてしまうこともでき…まあ、だいたいのことできています。空間移動もできていたし。それを象徴するのが、ストームの自宅で流れていたテレビ番組は「スタートレックシーズン2」のめっちゃ強いアポロなんだそうです。

そして彼の特徴は、いつもお抱えのお仲間がいるということ。フォーホースメンと呼ばれる、4騎士がいます。これは追々、ご紹介しますが、冒頭シーンや原作を見ても思うのは、ものすっごい力で仲間を従えているわりに、裏切られやすい。エン・サバ・ヌールの辛いところですねー。

サイロック

サイロック

ジーンと同じテレパスを持つミュータントで「忍者出身」。本作では、ミュータントの闇取引をするキャリバンのボディガードを務めていたところを、エン・サバ・ヌールにスカウトされました。

過去作品にもちょいちょい出演しており、「ファイナルディシジョン」では、オメガギャングの一員としてX-MENと対立するブラザーフッド側につくなど、本作同様割と悪役側につくことが多そうな雰囲気なのかもしれません。また「X-MEN2」ではストライカーのコンピュータにあるリストに名前があったり、「ウルヴァリン:X-MENゼロ」ではストライカーの研究施設から逃げ出す姿もありました。

オロロ・マンロー/ストーム

オロロ・マンロー/ストーム

気候を操ることができ、風を操る事によって飛行も可能なミュータント。「X-MEN」のサブリーダーで学園の教師なのですが、本作によってX-MENメンバーになる前にはエジプト・カイロでスリ集団のリーダーをしていたことがわかっています。また、その能力がエン・サバ・ヌールによって強められたことで、毛髪が白くなり、アポカリプスの4騎士の1人としてX-MENと戦いました。

原作ではブラック・パンサーと結婚して女王になったり、アベンジャーズやファンタスティック・フォーのメンバーにもなっており、重要なキャラでもあります。またなぜエジプトにいたのかというと、もともと母がケニアの王女でエジプト駐屯中に両親を失って孤児となっていたという設定でした。

エンジェル

エンジェル

翼を生やしたミュータント。本作ではファイトクラブでナイトクロウラーと戦い、損傷した翼をエン・サバ・ヌールによって生体金属に変えられ、戦闘に特化した姿となってアポカリプス4騎士の1人となりました。

エンジェルは旧三部作3作目でも登場しており、彼の羽を姿を「治そう」とする父親が、「キュア」というミュータントの能力を無効化する薬を作ったことが物語の核となっていました。

 

気になる登場人物たち

モイラ・マクダガート

モイラ・マクダガート

CIAのエージェント。チャールズの恋人で、チャールズたちの存在をX-MENと呼んだ、いわば名付け親になります。しかし、ファーストジェネレーションのラストで、ミュータントと人間の間に起きる戦いを懸念したチャールズによって、人間であるモイラは記憶を消されてしまいました。

しかし本作では偶然?記憶を失った状態ですがチャールズと再会。学園を見れば「きたことがあるかも」なんてデジャブ感出してました。しかもチャールズにセレブロ使ってこっそり覗かれていたという…。その間結婚して離婚したということも明らかになりました。原作でもチャールズと結婚できることなく、別の相手と結婚しちゃってます。

アレックス・サマーズ/ハボック

アレックス・サマーズ/ハボック

体から赤い破壊光線を放つミュータント。新三部作になってからX-MENメンバーの一員扱いで、弟のスコットも似たような能力を持つために学園入学となり、兄弟揃ってX-MENメンバーとしての存在感を高めました。

しかし本作では、学園とチャールズたちを、エン・サバ・ヌールから守るために命を落としてしまいました。

ジュビリー

ジュビリー

ストーリーにはあまり絡んできてはいないのですが、とっても大事なキャラクターが実は存在しています。指先から火花を放つ能力を持つミュータントです。旧三部作、本作でも学園の生徒として登場しており、スコットやジーンと映画を見に出かけています。

彼女は原作ではウルヴァリンの相棒で、ジェネレーションXという若い世代の中心メンバーです。バンシーもそのメンバー。彼女の能力はこの段階での映画作品では発揮されていないのですが、実は素粒子レベルで物を爆発させることができる=核融合爆弾のようなことができるそうです。

ウィリアム・ストライカー

ウィリアム・ストライカー

ストライカーがいれば、ウルヴァリンもいる。そのくらい、彼はウルヴァリンの宿敵であり、ウルヴァリンを兵器に作り上げたウェポンXの立役者です。米軍少佐時代から大佐になるまで、X-MENには長らく関わりを持地ながらX-MENやミュータントをとにかく駆逐したい人。旧三部作「X-MEN2」ではローガンの体内にアダマンチウムを注入し殺人兵器に仕立てあげたことが描かれ、新三部作1作目「ファーストジェネレーション」では、お父さんが登場し、米軍入隊してしばらく経った時代の前作「フューチャー&パスト」の1973年には、トラスク博士のミュートタント収集活動に積極的に加担していました。

本作では、エン・サバ・ヌールが社会を混乱に陥れようとし始めた際に、真っ先にチャールズたちを疑い、アルカリ湖の軍事施設に拉致するという暴挙におよぼんでいました。彼にとってアルカリ湖は、ミュータントを研究するための大事な施設でした。

ローガン/ウルヴァリン

ローガン/ウルヴァリン

アダマンチウムの爪をもち、回復/治癒能力の高いミュータント。旧三部作からは主役級の出演がほとんどでしたが、ファーストジェネレーションに続き本作もカメオ的出演となりました。アルカリ湖で実験対象となっていたところを、モイラたちに救われ、森の中に逃げました。頭に装着していたヘルメットは原作「ウェポンX」というエピソードの時のものです。第1作目「X-メン」との違いは一体何になっているのでしょうね。

 

「X-MEN:アポカリプス」小ネタ、隠された伏線の回収

ここからは、本作「X-MEN:アポカリプス」を見る上で、お役立ちになるかもしれない小ネタや他作品と関係する伏線をご紹介します。

黙示録4騎士の由来は「ヨハネス黙示録」から

黙示録4騎士の由来は「ヨハネス黙示録」から

エン・サバ・ヌール=アポカリプスが登場する時には、常に4人のミュータントが周りに存在し、彼らはフォーホースメン=黙示録4騎士と呼ばれています。

「黙示録の4騎士」とはキリスト教の新約聖書で使われており、本作でも「実は新約聖書がパクった」などという話が出ていましたね。またアニメやコミックでもよく出てきます。本編でも黙示録の図面がちらっと登場して、モチーフとして使ったことをちらつかせました。この4人には役割が割り振られていて、今回の4人がどういう位置付けだったのか?を振り返ってみます。

置き換えると・・・

  • マグニートー(エリック)=「一の騎士」と呼ばれ、冠を被っています。支配を得る役目とされ、大地の物質全てを嵐のように動かしていましたのが象徴的です。
  • サイロック=「ニの騎士」と呼ばれ、大きな剣を持っています。戦争を起こさせる役目とされ、刀だけでなくムチも駆使してビーストを襲っています。
  • ストーム=「三の騎士」と呼ばれます。飢餓をもたらす役目とされ、稲妻を地面に叩きつけていました。
  • エンジェル=「四の騎士」と呼ばれます。人間を死に至らせる役目とされ、生体金属の翼でジーンたちを襲っています。

ようやく合流!おなじみのメンバーが新三部作でお目見え

ようやく合流!おなじみのメンバーが新三部作でお目見え

本作の世界は、ミュータントと人間が共存する「平和そう」なムードが漂っていました。前作で、未来から来たウルヴァリンが1973年以降の歴史を変えた「おかげ」でした。X-MENといえば、この「恵まれし子らの学園」の生徒たちに、どんな主要キャラが潜んでいるのかを見つけるのも楽しみの1つですもんね。この学園にはジーンがいて、スコットが入学しました。そしてラストにはストームもメンバーになりました。

歴史が変わったことにより、ナイトクロウラーの登場も旧三部作のようにはならず、エンジェルも同様です。しかし原作に乗っ取れば、こちらの方が正式なようです。

ナイトクロウラーは過去に映画化されている?

ナイトクロウラーは過去に映画化されている?

ナイトクロウラーは、見た目の怖さとは異なり、とーってもいい人だし、そして敬虔なキリスト教徒。初代に続く2期目のメンバーです。初登場はX-MEN2の冒頭からいきなりマフィアの鉄砲玉ばりに大統領を襲っていましたが、その空間転送能力と仲間への献身愛の強さ、幾度もX-MENの窮地を救ってきました。

「ナイトクロウラー」というタイトルの映画が過去、公開されています。カート・ワグナー単独の映画?かと思いきや、そうではなくて、パパラッチが自身の名声を得るためにより過激な追跡や演出を仕掛けていく、と言う社会性あるスリラー映画で2014年の作品でした。ちなみに偶然なのか?マーベルとは若干ご縁がありまして、サイコっぽい演技で怖かった主演のジェイク・ギレン・ホールが「スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム」でミステリオ役で出演します。

エンジェルは、旧3部作でも登場した同一人物

エンジェルは、旧3部作でも登場した同一人物

翼を持つミュータント、エンジェルは本作含め、X-MENの作品で、ちょいちょい登場してきます。見た目もちょっと派手だしかっこいいし。実は(当然)それだけでなく、彼は原作ではX-MENの初期メンバーであるため、その存在感を匂わせているものと思われます。本作では残念ながらX-MEN入りせずに死んじゃいましたが、原作ではこの後から名前も「アークエンジェル」に変わって、かっちょいいまんまです。

本作で登場したエンジェルは、旧三部作の3作目「ファイナル・ディシジョン」で登場したエンジェルと同一人物ですが、前作フューチャー&パストで歴史改変されたことにより設定は変わっています。本作ではファイトクラブの無敵のチャンピオンですが、ファイナルディシジョンでは名家ワージントン家に生まれたおぼっちゃまミュータント。そして父親がミュータントの能力を無効化する薬を開発しちゃう、と言うトラブルのきっかけとなっていました。キャストも前回のベン・フォスターからベン・ハーディに変わりました。

原作「エイジ・オブ・アポカリプス」について

原作「エイジ・オブ・アポカリプス」について

本作は、原作「エイジ・オブ・アポカリプス」がベースとなっています。「エイジ・オブ・アポカリプス」はX-MEN作品でも人気シリーズで、今までの設定にない設定変更なども発生させるクロスオーバー作品。歴史改変からアポカリプスが登場しちゃって、いろんな設定がじゃんじゃん変わって、驚きもありつつ意外なストーリーも楽しめます。本作との共通項は、アポカリプスが世界を支配しようと企む、という枠組みのみが同じです。

原作ではどんなことが起きているのか?をチラ見してみると…

  • チャールズが息子リージョンに間違って殺されちゃったことで時代改変が発生。
  • その間に何が起きたかわからないけど、いきなり現代がアポカリプスに支配された暗黒世界になっちゃう。
  • ヒーローになる予定だった人がなれないままで、人類最高会議を結成してX-MEN始動。でもリーダーはマグニートー。
  • X-MENになるはずだったミュータントがアポカリプスの支配下に。ビーストはマッドサイエンティスト!
  • 最終的には未来からきたビショップが、最初のリージョンの過ちを直して元どおりになる。

というストーリーみたいです。この「歴史改変」って、結局元に戻せば「なかったことになる」から、面白いネタさえあれば、たくさんのIFストーリーも作れて、楽しめるってことなんですね。

久々のスタンリーのカメオ出演は、奥さんと一緒

久々のスタンリーのカメオ出演は、奥さんと一緒

待ってました!多くのマーベル作品に顔見せしてきた、マーベル創始者の1人スタン・リーさん。マーベルファンは常に「今回はどこに出ているかな?」と、ウォーリーを探せ的に作品を楽しむ人が多いですよね。口ひげを蓄えて、時には風刺的なセリフも口にしている彼は、新三部作になってからはお姿を見せずだったのですが、本作になってようやくの登場となりました。

しかも、今回は奥様と一緒に夫婦役の出演。どんなシーンかと言うと、??

ウェポンXを入手した、エセックス社とは?

ウェポンXを入手した、エセックス社とは?

本作ラストでは、X-MENたちが去った後のアルカリ湖に、謎のスーツ姿の男たちが登場し、ラボからウェポンXと記されたサンプルをどこかに持ち去ろうとしていました。このサンプルをしまい込んだスーツケースには「ESSEX CORP」との名前が刻まれていました。「エセックス」といえば、X-MENシリーズでは強敵ナサニエル・エセックスの名前が有名で、彼の別名はミスター・シニスターと言い、原作ではその名前で通っています。ミスター・シニスターは遺伝子改造を得意としているので、クローンを作るのが大好きです。原作ではジーンとスコットを研究したくてずーっと狙っています。

本作では「ウェポンX」自体は、軍事計画の1つ「スーパーソルジャー計画」と関係している中で生まれたウルヴァリンの遺伝子サンプルです。それをミスターシニスターが奪ったとしたら、これまた面倒ごとが起きそうです。原作を追うと、このウェポンXから「X-23」という名前の女性型クローンが生まれることになっています。X-23は、映画「ローガン」に登場し、そして後継のX-24も登場しました。この話題はまた「ローガン」にてご紹介できればと思います。

マグニートーには妻が2人存在する?

マグニートーには妻が2人存在する?

本作序盤では、エリック(マグニートー)が、ポーランドで素朴な町工場で働き、妻マグダと娘ニーナと幸せそうな家庭生活を送っているのを見て、少しほっこりしました。だって幼い頃にお母さんを自分の失敗を理由に殺された彼が、新しい家族との幸せを手に入れたんですから。ま、しかしそれは悲しい結果にしかならなかったので、胸がいたーくなりました。

しかし1つ。ピーター(クイックシルバー)は、エリックの息子じゃなかったのか?という点です。確かに原作でもエリックはマグダと結婚しアーニャ(映画ではニーナと変更)を授かり、その後にピーターと双子の姉ワンダが生まれています。でも年代も違うような気がするし、ピーターのお母さんもマグダとはどうやらちょっと違うのかもしれないです。そして、エリックのもう1人の妻の間にはローナ・デイン(ポラリス)という娘がいるとされていて、XMEN2のリストにもあったり、ドラマ「ギフテッド」にも登場しています。いくつかの謎は、今後の作品で回収になるのかな?と期待ですね。

まとめ

  • ジーンの能力大解放!しかしながら、最強ミュータントをも蹴散らす能力を、ジーン自身はまだ扱いきれていない
  • これでX-MEN初期メンバーが揃った。ミュータントが人間と共存する社会の続きは「ダークフェニックス」へ
  • ウルヴァリンの遺伝子サンプルが渡ったその先は?スピンオフ最終作「ローガン」へ

本作アポカリプスによって、一旦旧三部作で描かれきれていない部分と、前作フューチャー&パストで変えられた世界の説明がある程度されたことになります。ミュータントは人間とともにあゆみ、その能力をどう使って共存していくのかは、今後の作品でより鮮明に描かれることになり、その作品が「ダークフェニックス」です。

またウルヴァリンは、本作付近で「そろそろヒュー・ジャックマンがウルヴァリン卒業か」と言われていました。アルカリ湖から逃げることができたのは一作目「X-メン」と同様ですが、彼の遺伝子サンプルがX-MENの宿敵に渡ったのだとしたらその先には、新たな戦いが待っているとしか言えませんね。これは「ローガン」で見ることができます。

いかがでしたか?X-MEN「アポカリプス」の設定、世界観、他作品との前後関係をわかった上で見ると、また面白さも一層増すことと思います。そして今後の作品を見る上でもお役立ちにもなるはず。どうぞ、楽しんでくださいね。

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