2015年に公開された映画「アベンジャーズ2/エイジ・オブ・ウルトロン」は、アベンジャーズシリーズの名前を冠する第2作目にあたります。また、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品においては11作目にあたります。直前の作品は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー1」、直後は「アントマン1」です。
本作品は、MCUの中心とも言えるアベンジャーズが再結集する重要な作品となっています。本作を通じて、そのメンバーにも変化が現れる共に、アベンジャーズという存在についても考えさせられます。さらに新たな「インフィニティ・ストーン」をめぐる動きも加速します。
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ここでは「アベンジャーズ2/エイジ・オブ・ウルトロン」のあらすじから登場人物、MCU作品への伏線・ネタバレを徹底的に解説します。この記事を読めば、映画「アベンジャーズ2/エイジ・オブ・ウルトロン」について完璧におさらいできます。
映画「アベンジャーズ2/エイジ・オブ・ウルトロン」のあらすじを丁寧に解説!
では、映画を細分化しながら、あらすじを丁寧に見ていきましょう。他のMCU作品や今後の展開に関わりのある部分は特に注意深く解説していきます。
「アベンジャーズ1」でロキが地球にもたらしたセプターの杖は、S.H.I.E.L.D.内にいたヒドラの一員・ストラッカーによって持ち出され、ソコヴィアで人体実験が進められていました。突き止めたアベンジャーズたちは、奪還のために再結集し突撃します。人体実験でつくられた、ワンダとピエトロという双子の能力者によって、アベンジャーズ面々は幻覚を見せられます。
スタークは、仲間たちが「アベンジャーズ1」で戦ったチタウリの軍に破れるという悲惨な幻覚を見せられます。この恐怖が、スタークをウルトロン計画へ心酔させていく一因となります。
ちなみに、念力を操るワンダと超高速で動くピエトロは、MCUの前々作にあたる「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」の終幕で初登場していました。ストラッカーが「奇跡の時代」の始まりを宣言した双子は、彼の人体実験の成功例だったのです。
セプターに人工知能を発見。スタークは独断でウルトロン計画を進める
セプターの杖は、スタークとバナーが研究することになりました。宝石の中に人工知能的なものがあることを知ったスタークは、人工知能による平和維持「ウルトロン計画」への活用を提案します。バナーは乗り気でないものの、スタークは地球を救うためだと独断で研究を進めます。
ウルトロンの暴走!J.A.R.V.I.S.を破壊し、杖を奪って逃走
アベンジャーズたちが勝利を祝う会をしている最中、ウルトロンはついに自我を持ちます。スタークの言う「平和」に納得できなかったウルトロンは、平和のためにはアベンジャーズを崩壊させるべきという結論に至ります。傍らにいたJ.A.R.V.I.S.を破壊し、スタークのアイアン・レギオンを操ってアベンジャーズを襲いはじめます。
一旦の危機は脱したものの、インターネットを通じてウルトロンは逃げ去り、杖は持ち出されます。スタークの独断による研究は非難を浴び、一同は再び杖奪還に向けて動くこととなりました。
ワンダとピエトロの過去!全ては、スタークへの報復のため
ストラッカーの研究所で自身のボディを強化したウルトロンは、ワンダとピエトロを招集します。2人は10歳の頃、戦争に巻き込まれ両親を失い、飛んできた不発弾を間近に2日間も死の恐怖と戦ったと語ります。その時の弾丸は、かつて武器製造を行っていたスターク社製のものであったのです。
スタークへの報復、それが双子を動かす意思でした。ウルトロンと双子は、まずはストラッカーを殺害します。
再びのウルトロン戦!ハルクの大暴走で、アベンジャーズへ非難の目
ウルトロンの目的が最強の金属・ヴィヴラニウムであると読んだアベンジャーズは、取引先のワカンダへ向かいます。ちなみにこのワカンダ、この後の「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」にも参戦するブラックパンサーの国です。
武器商人ユリシーズ・クロウが率いるヴィヴラニウムの取引船内で、ウルトロンたちとアベンジャーズの戦いが巻き起こります。クロウは、今後公開されるマーベル映画「ブラックパンサー」で敵として登場するようで、右手に特殊な義手をつけています。本作でウルトロンに右腕を落とされるのは、今後への伏線かもしれません。
アベンジャーズはかろうじて勝つものの、ワンダの精神攻撃に、ほぼ全員が幻覚を見せられます。操られたハルクは、街で大暴走。アイアンマンがかろうじて止めたものの、被害は甚大であり、世間からアベンジャーズへの非難の声があがりました。
ニックとの再会。そして、ソーが見たインフィニティストーンの夢
アベンジャーズがバートン宅へ避難すると、内部腐敗から崩壊したS.H.I.E.L.D.の元長官ニック・ヒューリーが現れます。そして、ウルトロンが核ミサイルの発射コードを狙ってはいるものの、何者かによってそのコードは守られ続けていることを聞きます。
スタークはオスロへ向かい、ミサイル発射コードを守っていたのがJ.A.R.V.I.S.であることを発見しました。
一方、ワンダの幻覚で見た夢が気になったソーは、セルヴィグ博士のもとを訪れ、洞察の泉へ。自身の夢の中へ戻ることで、インフィニティ・ガントレットの存在を認識します。これは、最強のヴィラン・サノスが、最終的に求めている形だとされています。
ウルトロン、チョ博士を洗脳して新しい体を作るも、ワンダが阻止
ヴィヴラニウムを手にいれたウルトロンは、韓国のチョ博士のもとへ。チョ博士を洗脳し、彼女の人工皮膚細胞の研究と、杖から出したインフィニティストーン「セプター」、ヴィヴラニウムを組み合わせて、自分の最強の肉体=クレイドルを作りはじめます。
クレイドルの完成を目前に、ウルトロンの意識が読めるようになったワンダは、奴が人類の滅亡を目的にしていることを知ります。ワンダはチョ博士の洗脳を解き、完成を阻止しました。ウルトロンは、セプターごとクレイドルを持って脱出します。
クレイドルを奪取するも、ブラック・ウィドウは囚われの身に
キャプテン・アメリカ、ホークアイ、ブラック・ウィドウは、ウルトロンを追って戦闘となります。双子の協力もあり、キャプテンはウルトロンとの戦いに勝利。クレイドルも無事回収されますが、ブラック・ウィドウはウルトロンに囚われます。
ブラック・ウィドウからの暗号によって、ウルトロンがソコヴィアにいることが発覚します。
セプターとJ.A.R.V.I.S.をもとに、ヴィジョンが誕生
スタークは、クレイドルへJ.A.R.V.I.S.を送り込んで真ウルトロンを作ろうとします。キャプテンや双子は力ずくで止めようとしますが、その現場にソーが割り込み、クレイドルに雷を一発!
そのエネルギーで目覚めたヴィジョンは、「私は敵でも味方でもないが、破壊を目論むウルトロンは倒さねば」と述べます。怪しむ面々の前で、軽々とソーのハンマーを持ち上げたことから、ソーが大丈夫だという判断を下し、共に戦う決意を固めます。
ウルトロン最終決戦!ソコヴィア騒動で、失ったものは大きく…
ウルトロンの計画の正体は、ソコヴィアの街自体を宙に浮かせ、隕石として落とすことでした。無事に街を下ろす方法が見つからず、街ごと吹き飛ばすしかない中、ニックがウォーマシンと救助艇をつれて現れ、市民の脱出が始まります。
街を落とすスイッチに触れさせず、ウルトロンを倒す必要があり、ヒーローたちは大集結!スイッチを守る戦いが今、火蓋を切ります。戦いの終盤、ピエトロは市民を守るため被弾し、死亡します。悲嘆にくれたワンダの叫びは暴走、ウルトロンの1体を破壊します。
その隙に街を落とす装置を発動され、街は隕石と化しましたが、ソーのハンマーで街ごと破壊、隕石墜落は免れました。しかし、ソコヴィアの街は全て失われるという悲惨な最後です。
戦いの後、ハルクは1人飛空挺で姿を消します。最後のウルトロンはヴィジョンによって破壊され、騒動は幕引きとなりました。
ラストーMCUに関わる、最後のエンディングシーン
MCU作品恒例、今後の作品への伏線もあるエンディングシーンを解説します。
終幕1〜新アベンジャーズ始動!
ニューヨーク州に新たなアベンジャーズ施設が作られます。ニックやチェ博士、セルヴィグ博士らの姿が見られます。ヒーローたちは代替わり。2人の続投に、新メンバーを加え、下記メンバーで再始動します。
- キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャース
- ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフ
- ウォーマシン/ローディ大佐
- ファルコン/サム・ウィルソン
- スカーレット・ウィッチ/ワンダ・マキシモフ
終幕2〜現アベンジャーズの行方 -ソー/スターク/バートン/ハルク-
ソーは、続けて姿を現したインフィニティストーンの謎を探るべく、アスガルドへ帰郷します。その後の話は「マイティ・ソー3/バトルロイヤル」に繋がっていくようです。
スタークとバートンは、アベンジャーズ施設から去り、家族のために帰宅します。2人は、再び「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」で再結集します。
ハルクは、乗っていた機体がバンダ海に墜落したようでした。しかし、ハルク自身の行方はわかっていません。次回は「マイティ・ソー3/バトルロイヤル」で再登場する予定です。
終幕3〜インフィニティストーン・セプターの所在
ヴィジョンはまだ信頼がおけないという、キャプテンらの意見もありました。しかし、ハンマーを持ち上げたことは信頼に値する、とソーが判断し、インフィニティストーンの1つ・セプター(マインド・ストーン)は、ヴィジョンの額に残されることになりました。
終幕4〜サノス、ついに立ち上がる!
最強のヴィラン・サノスは、これまで様々な敵を裏で操ってきた様が垣間見られてきました。今作の最後では、インフィニティ・ガントレットを手にはめ、「この手で片付けてやろう」と、ついに自ら立ち上がる決意を語りました。サノスとの直接対決は「アベンジャーズ3/インフィニティ・ウォー」で巻き起こるとされています。
「アベンジャーズ2/エイジ・オブ・ウルトロン」に関わる、主要人物を紹介!
ここでは「アベンジャーズ1」には登場のなかった人物を中心に紹介します。「アベンジャーズ1」記事で、既出人物についてはまとめておりますので、合わせてご覧ください。
スーパーヒーロー
スカーレット・ウィッチ/ワンダ・マキシモフ
スタークへの復讐の念に駆られた双子の片割れ。人体実験によって、神経伝達信号への介入=テレキネシス、心理操作ができるようになりました。ソコヴィア騒動後、アベンジャーズに加入しました。
ヴィジョン
ウルトロンが作っていたクレイドルを媒体とし、インフィニティストーンのセプター(マインドストーン)の力と、J.A.R.V.I.S.の意識を融合したことで生まれた新しい生命体。飛行能力やビームなど多様な能力を持ちます。アベンジャーズの味方でも敵でもないと述べ、「生」を重視するとします。
ファルコン/サム・ウィルソン
本作では、新アベンジャーズに加入するシーンでのみ登場します。「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」で初登場し、キャプテン・アメリカの相棒的立場で活躍しました。
ウォーマシン/ローディ大佐
スタークの友人の米軍大佐。「アイアンマン3」ではアイアン・パトリオットというスーツを着ていましたが、今作ではウォーマシンとして登場し、最終的に新アベンジャーズへ加入しました。
その他の味方
クイック・シルバー/ピエトロ・マキシモフ
スタークへの復讐の念に駆られた双子の片割れ。その能力は、強化された代謝機能と体温維持で、目にも止まらぬ高速移動が可能です。ソコヴィア騒動の終盤、市民を助けるべく、ウルトロンの砲弾にやられて死亡しました。
ヘレン・チョ博士
人工皮膚の専門家で、バナーの友人。ウルトロンによって精神操作をされ、クレイドルの生成に協力させられました。
敵(ヴィラン)
ウルトロン
セプターの力をもとに、スタークによって作られた人工知能。平和維持を命じられましたが、平和のためにはアベンジャーズひいては人類を滅亡させねば、という方向に思考が動き、ソコヴィア騒動を起こすこととなりました。自己進化を繰り返し、複数の体を動かせます。
バロン・フォン・ストラッカー
S.H.I.E.L.D.の幹部に席を置きつつ、ヒドラの幹部として暗躍していました。セプターの杖を持ち出し、人体実験を行なっていました。最終的にクイック・シルバーによって殺害されます。
サノス
インフィニティ・ストーンを狙っている最強のヴィラン。本作最後で、ついに自ら立ち上がることを宣言しました。
MCU作品における「アベンジャーズ2/エイジ・オブ・ウルトロン」
MCU作品への伏線・影響について
最後に、MCU作品の一つとしての「アベンジャーズ2/エイジ・オブ・ウルトロン」として、押さえておきたい内容をまとめます。
- インフィニティストーンの1つ・セプター(マインド・ストーン)は、今作でアベンジャーズに加入したヴィジョンの額に残されることになりました。場所としては地球に残ることになります。
- ソコヴィア騒動後に新しく作られたニューヨーク州のアベンジャーズ施設。ここはかつてハワード・スタークの倉庫があった場所のようで、次回作「アントマン1」では、アントマンがスターク倉庫への侵入を試みたらアベンジャーズ施設だった、というような描写がされます。
- ヴィヴラニウムが採掘される国「ワカンダ」は、「シビル・ウォー」で登場するブラック・パンサーの国です。また武器商人クロウも、原作ではブラック・パンサーの宿敵として現れており、本作で右腕を落とされたことが今後回収される可能性があります。
- 今回の「ソコヴィア騒動」は、世間からみるとアベンジャーズが原因で街が崩壊したように捉えられ、非難を浴びました。結果、アベンジャーズを国際連合の統治下に置くべきという「ソコヴィア協定」が議論され、その賛否が「シビル・ウォー」のきっかけとなります。
原作との違いについて
また、本作は原作コミックとは違う映画オリジナルの要素が強い作品です。違いについても、まとめておきましょう。
ウルトロンは、アベンジャーズシリーズの人気ヴィランだった!
本作ではトニーが生み出したウルトロンですが、原作では「アントマン」の生みの親・ハンク・ピム博士によって生み出されました。ピム博士はアベンジャーズ創設メンバーで、そのアシスタントとして作られたアンドロイドがウルトロンだったのです。原作は、生みの親や人類に対し敵対心を持つようになったウルトロンが、数百体の軍隊で世界を支配し始め、それを阻止するという話のようです。
クイック・シルバーとスカーレット・ウィッチは、X-MENの敵と関係があった!
異能力をもつ双子が、紛争で家族を失って志願して改造人間になった、という出自も映画オリジナルになります。原作では、突然変異によって特殊能力を得た人類で、X-MEN最大の敵であるマグニートーに保護された存在でした。X-MENのMCU合流は権利上難しいようなので、オリジナル設定がされたようですね。
ヴィジョンの設定も、映画オリジナル。
ヴィジョンがJ.A.R.V.I.S.の意識をもとにした、というのは映画オリジナルの設定でした。原作では、ウルトロンによって対アベンジャーズの兵器として作られ、その脳波は原作アベンジャーズの1人・ワンダーマンのものでした。ワンダーマンもMCUではまだ登場がないので、設定変更があったようですね。
さらに驚きなのは、スカーレット・ウィッチと恋仲だったということです。
MCUの伏線や原作との違いを把握して、もっと「アベンジャーズ」世界を楽しんでいきたいですね!今作の続きとして、ヒーローたちの戦いが描かれる「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」も、ぜひ注目してみていきましょう。
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