「エターナルズ」は、2021年11月5日に公開された、アイアンマンやキャプテン・アメリカ、アベンジャーズなどの聞き慣れた名前とは離れ、新しい展開となる作品の1つです。MCUシリーズでフェーズ4の26作目の作品で、直前に「シャン・チー」、直後には「スパイダーマン:ノーウェイホーム」が続きます。
エターナルズは、原作によればセレスティアルズという宇宙種族が百万年も前に、地球上で類人猿の遺伝子実験をした結果、人類の進化とは別で生まれた不死の種族です。今作は、そのエターナルズを主軸にし、彼らの誕生と同時に副産物のようにして生まれた邪悪な存在ディヴィアンツが対立する戦いを描くと言われていましたが、今作では、真のヴィランは「セレスティアルズ」でした。
本作のポイント
- エターナルズの正体
- セレスティアルズの目的
- サノスの弟が登場
などなどをお届けできたらと思います。原作を紐解きつつ、いろんな角度で紹介していきます。
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「エターナルズ」あらすじ
今から7000年前、惑星オリンピアの種族である10人のエターナルズが、宇宙船ドーモとともに降り立ちました。寄生種として地球に住み着いた凶暴な生命体ディヴィアンツから人間を守るようにと、宇宙の創造主セレスティアルズであるアリシェムが、彼らを地球に送り込んだためです。
そしてディヴィアンツが絶滅した現在、それ以外のことに関わることを禁じられている彼らは世界に散らばって、人間の中に紛れ込んで暮らしています。
過去、文明の栄えた575年バビロンでは、エターナルズは人間との交流を活発にしていました。ファストスは人間の繁栄に貢献しようと、蒸気機関を発明しますがアジャクに「早すぎる」と咎められます。エターナルズは表に出ることなく、人間の発展を陰から見守り、支えていました。
続く不穏な地震。川から絶滅したはずのディヴィアンツが現れる
ロンドンの博物館で学芸員をするセルシはある日、一緒に住むスプライト、同棲を持ちかけてきている恋人のデインと、パーティの帰り道に、絶滅させたはずのディヴィアンツに遭遇します。
過去のディヴィアンツと異なり、攻撃を受けても自己再生ができるようになっており、セルシたちは窮地に立たされますが、そこに両目からビームを放つイカリスが現れ、ディヴィアンツの1体を駆逐します。
ディヴィアンツはエターナルズが5世紀前に絶滅させたはずで、そして彼らもそれとともに解散していました。またここ数日、大きな地震も頻発しており、ニュースは「指パッチンの影響?」と報じています。「まずはアジャクに相談しよう」と言うイカリスとともに、セルシとスプライトは、リーダーであるアジャクを訪ねにサウスダコタに向かいます。
アジャクの死。セルシが、エターナルズのリーダーを継ぐ
アジャクの家は無人で、納屋の近くには冷たくなったアジャクが倒れていました。ディヴィアンツがアジャクの力を吸い取ったため、ロンドンで出没した一体が自己再生できるようになったようです。
セルシがアジャクの体を抱きしめると、金の球体がアジャクから飛び出て、セルシの体内に入っていきました。この球体はリーダーの証で、かつアリシェムと交流する唯一の手段です。アリシェムは早速セルシの前に現れ「時は近い」と告げます。
3人は、さらに他のメンバーを訪ねます。エターナルズは人間を支えてきた一方で、あらゆる争いには手を出すことを禁じられ葛藤していました。また、セナは不死による記憶障害を発症し記憶を消されようとしていました。それを見たドルイグは、「より良い世界になっているのか?」とリーダーに反旗を翻しました。そしてチームは解散となって、それ以来の再結成なのです。
エターナルズの真実。人間を守るのは、一体何のため?
セルシたちは、インド・ムンバイでボリウッドスターとして活躍するキンゴと合流し、セナと彼女の守護者ギルガメッシュの住むオーストラリアに向かいました。セナの記憶障害はまだ不安定で、過去の任務ケントゥーリ6号星での出来事を思い出し混乱していました。
セルシはアジャクからリーダーを受け継いだものの、その重荷に苦しんでいました。セナの座っていた木の下に座ると、アリシェムとの交流が始まりました。そこでセルシは、エターナルズが地球に送られた本当の目的を知り、驚愕します。
セレスティアルズは10億年ごとに、新しいセレスティアル=ティアマットを生み出す必要性があります。そのティアマットが「出現」=生まれるには惑星1つと、その惑星の知的生命体のエネルギーが必要です。その対象に地球が選ばれたのでした。つまり、ティアマットが生まれるための養分作りがエターナルズの役目で、まもなくそれが達成できる=地球が滅亡することになるのです。そのためのチームであり、それをリーダーのアジャクは知っていました。
合成生命体だったエターナルズ。セナの病気はプログラムエラーだった
また、人間が養分となるべき知的生命体として育つための敵として、ディヴィアンツがプログラミングで作られました。しかしディヴィアンツ自体が進化してしまい、それを阻止するために合成体でプログラミングされたのがエターナルズだったのです。セルシたちの故郷オリンピアは存在せず、ワールド・フォージという生命体を作る“鍛冶場”で作り出されていました。
セルシから真実を聞かされたメンバーは、混乱します。ヒーローだったはずの自分たちが悪党だったのではないか、このままティアマットを誕生させる=地球を滅亡させて良いのか。そして「地球人を見殺しにはできない」という結論に達します。
セレスティアルズの意思に反することは決めましたが、手立てはあまりなさそうです。生まれてくるティアマット出現を止める手立てを考えた結果、意思を操ることのできるドルイグの元に向かうことを決めます。
ドルイグ、ファストスとマッカリの合流。異を唱えるイカリスが抱えていた秘密とは
ドルイグは、最後にエターナルズが解散した地、アマゾンにいました。そこにもディヴィアンツが現れます。ギルガメッシュはセナを助けようとして、命を落とします。ディヴィアンツはギルガメッシュのエネルギーを吸い取り、進化をさらにとげ1個体:クロの自覚を持ちます。
文明の利器を提供していたファストスは、シカゴでパートナーと息子と暮らしていました。広島での原爆の地で絶望し「人間を守る価値はない」と決め、一切の関わりを絶っていました。セルシとイカリスの訪問と説明に、「人類は餌だったのか」と愕然とするファストスですが、彼のパートナーは理解を示し、ティアマットの出現阻止に送り出します。
イラクの砂漠には、遺跡に紛れて宇宙船ドーモが眠っており、そこにはマッカリが待っていました。10人が揃い、そのエネルギーを1人に集める「ユニマインド」で、ティアマット出現を阻止しようという結論に至ります。しかし、イカリスだけがその作戦に難色を示しその場を離れます。
イカリスが抱えていた秘密。サノスの指パッチンが、アジャクを変えていた
イカリスは7日前、アジャクから呼び出されていました。イカリスは過去すでに、セルシが聞いていた真実をアジャクから聞いていました。まもなく地球が滅亡することで「任務完了だ」と話すイカリスに、アジャクは「みんなで止める」と、意外な言葉を口にします。
イカリスはセルシと結婚していました。しかし、アジャクから聞かされた辛い真実をセルシに離したくない一心で姿を消していました。そのアジャクが一転、人類を守る姿勢に立ったことに驚くとともに、憎悪が湧き上がります。
「5年前のサノスの一件で、ティアマットの出現が遅れた」。アジャクは、元々人間に感じていた愛着を封印していました。サノスの指パッチンで人類が半減したことで、ティアマットの出現が遅れたことは、人間を本当は守りたいアジャクの希望となりました。しかしイカリスは激昂し、復活しかけていたディヴィアンツを見つけ、アジャクを捕食させたのでした。
火山から生まれるティアマット。セルシと地球のユニマインドが危機を救う
ティアマットが生まれる火山群が、噴火しようとしていました。ドルイグが意思疎通能力を用いて落ち着かせようと試みる中で、イカリスが現れ、それを阻止してしまいます。ファストスは、発明したリングでイカリスの動きを封じます。
セナは、海から現れたディヴィアンツ・クロを追いかけ、エネルギーを吸われかけますが、正気を取り戻し殺害に成功します。ドルイグに「あとは頼む」と言われたセルシは火山口に向かい、物質を変えることのできる両手で、隆起するティアマットを冷やして固めてしまいます。実はティアマットもユニマインドに参加したことで、セルシの力は他のメンバーの力も加わってさらに増大、地球の滅亡は免れたのでした。イカリスは自分を責めて太陽に向かって消えてしまい、スプライトはユニマインドで不死でなく、成長できる人間にしてもらいます。
宇宙船ドーモで他のエターナルズを探す旅に出るメンバーと、地球にいるメンバーに分かれました。セルシは恋人デーンと再会し「もう人間のふりはできない」と話していると、突然空が変わりセルシ、ファストス、キンゴはセレスティアルズに呼ばれます。「記憶を確認する」と言われ、地球上から姿を消されてしまいます。
ポストクレジット1:タイタン星の王子、スターフォックス登場
宇宙船ドーモで旅立ったメンバーは、地球に残ったメンバーの連絡がないことを気にしています。それと同時に、船内にテレポートで来訪者が現れました。
酔っ払った小人ピッポとともに、スターフォックスが登場します。タイタン星の王子であり、サノスの弟だと、紹介されます。そしてスターフォックスは自らをエロスと名乗り「君たちの仲間の居場所を教える」と言います。
ポストクレジット2:デインは一体誰なの???
セルシの恋人だったデーンは、自分の出自を説明しようとしていました。しかし、そこでセルシがいなくなってしまい、話が頓挫しています。
そして、彼は剣の入った箱の前で自問自答しています。「大丈夫、絶対できる」。箱を開けると“死は褒美”というメッセージともに刀がありました。それとともに「いいんですね、ウィットマンさん」と語りかけられています。
「エターナルズ」登場人物(キャスト)たちを紹介
エターナルズは10人。主要キャラクターは、以下の通りです。
セルシ(ジェンマ・チャン)
生物以外の物質を操作する能力を持ちます。エターナルズの中で、最も人間への愛着を抱いています。原作でも、今作同様デインと恋人同士です。イカリスとの恋愛関係は、原作にはありません。アジャクからアリシェムと交信できるリーダーの資格を受け継ぎ、アリシェムからプライムエターナルだと告げられます。
ディヴィアンツとの戦いでは、基本的には防戦タイプですが、今作ではディヴィアンツを樹木に変えることに成功し、ティアマット誕生阻止のきっかけを掴みました。
演じるジェンマ・チャンは、すでにMCUデビュー済みです。「キャプテン・マーベル」で、 クリーの精鋭部隊スターフォースの戦士ミン・エルヴァを演じています。しかしクロスオーバーする作品で、別のキャラを演じるのって?という疑問もあり、実はセルシ自身が、ミン・エルヴァと関係あるのでは、とも言われています。
イカリス(リチャード・マッデン)
空を飛び、目からコズミックエネルギーを照射して戦う能力を持ちます。そのため戦闘能力も高いです。プライドも高く「アベンジャーズの次のリーダーは俺だな」と言っちゃえる、若干空気読めない系。その裏側には、エターナルズのリーダーが自分であるはずだという気持ちがあります。
ティアマット誕生に賛同し、地球滅亡阻止に反対したことを最終的に悔いて、神話の通りに太陽に飛び込んでしまいました。しかし、その後の消息は不明。そもそもエターナルズは不死とされているのと、原作で溶金属の中にぶち込まれても傷を負わなかった描写もあるのです。
演じるリチャード・マッデンはスコットランド出身の俳優で、直近のメジャーどころでは、大人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」でのロブ・スターク役でしょうか。また映画「シンデレラ」では王子役。ちょっとボンボンぽさが光る役所がハマるみたいです。
アジャク(サルマ・ハエック)
癒しの能力を持ち、エターナルズの「今回の任務のリーダー」で、サウスダコタに住んでいました。セレスティアルズのアリシェムと交信できる金の球体を体に取り込んでいましたが、復活したディヴィアンツにエネルギーを吸い取られてしまいました。
原作でも、地球にいるエターナルズ=ポーラーエターナルズで、人間との関わりが多いキャラです。インカ帝国での戦いの後に眠りについていたところを、イカリスによって目覚めさせられています。今作では女性ですが、原作では男性です。
演じるサルマ・ハエックは、「フリーダ」でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた名女優。「ヒットマンズ・ボディガード」などで女優としての活躍を続けながら、ドラマ「アグリー・ベティ」の製作総指揮やアニメ映画「預言者」のプロデューサーとしても活躍するマルチな才能を持ちます。
セナ(アンジェリーナ・ジョリー)
戦闘の女神と呼ばれ、コズミックエネルギーを用いて、思い描いた武器を作り出して戦います。今作の5世紀前のチーム解散のきっかけとなった発作は、不死のため蓄積された記憶がストレスとなることで起こる「マハドウィアリー病」。原作にもあり、誰彼構わず暴力を奮ってしまいますがその後、ギルガメッシュが、彼女の面倒を見ていました。
しかし、今作ではエターナルズ自身が、体は作り物、そこに任務の度に記憶を入れ替える存在であることで、セナの体に前の任務のデータが残ってしまったことが、病のように見えていたという設定になっています。
演じるアンジェリーナ・ジョリーは有名すぎて紹介するまでもない感じですけど、過去多くのエンタメ映画に登場していますね。最近では「マレフィセント2」などにも主演しています。その彼女なのに、これまでMCUには未登場だったのが不思議なくらい。待ちに待ったMCU初登場です。
マッカリ(ローレンス・リドロフ)
超音速で動く宇宙最速“ランナー”。地球上の偵察も一瞬でできるため、エターナルズでは見張り役をしています。耳が聞こえませんが、その分ソニックブームの影響も受けず、また波動で音を感じ取ることができます。
どこに行くのも一瞬なので、世界中の遺物の収集もお手の物。エクスカリバーなどもドームに保管していました。心を閉し気味のドルイグと、どこか共感するのか心を通わせていました。
演じるローレンス・リドロフは、先天的な聴覚障害を持つ女優として知られています。そのため映画も手話を使い「愛は静けさの中に」でロウ女性を演じました。また人気ドラマ「ウォーキング・デッド」にも出演しています。
ファストス(ブライアン・タイリー・ヘンリー)
発明のパワーを持ち、原材料さえあればイメージするものを作り出すことができます。人間の進歩を技術的に影で支えてきましたが、それによって人間が争い傷つくことで、自身の心も傷つき、シカゴで夫ジョンと子供(養子?)ジャックと平穏な日々を送っていました。
演じるブライアン・タイリー・ヘンリーは最近その存在感が注目されている俳優です。直近ではA.I.の”チャッキー”が暴れまわる「チャイルド・プレイ」にも警官役で出演しました。アニメ「スパイダーマン:イントゥ・スパイダー・ヴァース」での声優も務めています。
ギルガメッシュ(マ・ドンソク)
コズミックエネルギーで強力な外骨格を作り出すことができます。古代メソポタミアではその勇姿が英雄として語り継がれています。
今作では病気を患うセナと行動と共にしてオーストラリアの砂漠で暮らしています。戦いの中で、クロにエネルギーを吸われてしまいましたが、セナへの愛情もクロが吸ったことで、セナとクロの戦いの際に、クロが躊躇する一瞬がありました。
英語名ではドン・リーと言うマ・ドンソクは、韓国の大ヒット映画「新感染/ファイナル・エクスプレス」で一躍有名になりました。マッチョなフィットネストレーナーから俳優に転身した経歴を持ちます。「新感染」でのブレイク後、多くのアクション映画やコメディ映画に出演しています。男性の韓国人俳優としてはMCU初登場です。(女性ではエイジオブウルトロンにスヒョンが出演済み)
キンゴ(クメイル・ナンジアニ)
指先や、手のひらからコズミックエネルギーを照射できる能力を持ちます。原作は日本の侍という設定ですが、今作ではエターナルズ解散後にムンバイに住み、偉大なボリウッドスター一族の俳優になりました。「一族」というのも、1人で何世代もの本人を演じていたからです。
50年来の付き人カルーンパラルとともに行動しています。スプライトのおかげで、エンタメに目覚めたとことあるごとに言っていました。最後のティアマット誕生阻止のシーンからは逃げており、それが後々のストーリーに影響がある可能性もあります。
パキスタン系アメリカ人のクメイル・ナンジアニが出演することが決定しています。ナンジアニは、オタクITドラマシリーズ「シリコンバレー」のデニッシュ役で有名ですが、映画「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」では、主演だけでなく脚本&製作総指揮も手掛けるクリエイター。
スプライト(リア・マクヒュー)
13歳の見た目ですが、当然何年もそのままなだけなので、中身は他メンバー同様大人で、そのことに苦悩しています。本物同様の幻影を作り出す能力を持ちます。
イカリスにずっと恋心を持っていて、反旗を翻したイカリスに肩入れします。嫉妬も手伝い、セナの自宅にあったナイフを隠し持ち、セルシを刺してしまいます。原作では男性キャラでした。
演じるリア・マクヒューは、「才能のある子役」としてハリウッドでは有名な俳優です。ホラードラマに出演するなど、かなりマニアックな作品経験もあります。本人は12歳と若いのですが、見た目が子供で中身が大人なキャラをどう演じるのか注目ですね。
ドルイグ(バリー・コーガン)
コズミックパワーを利用して、人間の意思を操る能力を持ちます。かつて人類との関わりに異議を唱えたことで、他メンバーとは疎遠になり、アマゾンに身を潜めていました。
原作では、アジャクと同じポーラーエターナルズで、地球にずっと存在するキャラクター。性格的にはエターナルズの一匹オオカミで、かつ権力に執着するひとクセあるキャラです。埋葬してあったディヴィアンツを目覚めさせて騒動を起こしたり、地球上で政治の世界に顔を出していて、多くの謀略に絡みます。
演じるバリー・コーガンは、「ダンケルク」でその名が有名になりました。しかしデビュー初期は悪役を演じることが多く、演技力にも定評があります。そのほかにも「アメリカン・アニマルズ」や「聖なる鹿殺し」などにも出演しています。
ブラックナイト/デイン・ウィットマン(キット・ハリントン)
デインは、セルシの恋人ですが、今作ではまだ説明が不十分です。しかし、ブラックナイトという名前も持っています。
エターナルズという種族とは直接関係なく、マーベル作品内では中世から引き継がれた血筋を持つヒーローで、人間です。デーン・ウィットマンはその三代目ブラックナイトでアベンジャーズに参加したことも。実は二代目は悪事を働くブラックナイトから、その名を引き継いでおり、呪いの剣エボニーブレイドを振り回す、ややダークな一面も持ちます。
演じるのは「ゲーム・オブ・スローンズ」のジョン・スノウ役で人気を博したキット・ハリントンです。イカリスのリチャード・マッデンと再共演を果たします。
アリシェム
宇宙の創造主セレスティアルズの中で、ティアマットを生み出すための惑星探しを担う存在です。太陽系の銀河を生み出す作業もアリシェムが関わり、地球をティアマットの出現のターゲットに見定めたのもアリシェムでした。しかし、今回なぜ、エターナルズの「謀反」を看過していたのか、その監視の範囲はどこまでなのか?はわかっていません。
クロ
知性を持ったディヴィアンツ。5世紀前に絶滅していたはずでしたが、アラスカの氷が溶けたことで凍っていたディヴィアンツが眠りから覚めてしまい、生存のために進化を始めました。単に“捕食者”としてでなく、地球で生き残りたいという意思を持ち、ティアマット誕生阻止を願いつつ、エターナルズ滅亡を目論むのです。
原作ではディヴィアンツのリーダーで、セナと婚姻関係を結び、双子の子供も授かっています。
<その他キャラクター>
◆カルーン・パラル(キンゴの付き人)
ボリウッドスター、キンゴの大ヒット作「シャドー・ウォリアー」のメガホンを撮っていました。ついに三部作の最終作の撮影を前に、エターナルズへの合流を迷うキンゴに「家族を守る以上の義務はない」と快く送り出します。三部作は、主役シャドーウォリアーの正体も明らかになり、BTSも登場する話題作だったようです。
◆ベン(ファストスの夫)
発明家のファストスが、人間に文明の知恵を授けることを諦めた末に家族を持つことを選びました。その相手は建築家の男性でした。ジャックという子供を、2人で育て、ベンはファストスにとっては夫です。エターナルズ合流に迷うファストスの背中を優しく押し、送り出してくれました。
「エターナルズ」伏線・小ネタ集
セレスティアルズって?
今作の公開に先駆けて、エターナルズと関連する存在として話題になっていたのが、セレスティアルズでした。というのも過去のMCUでも何度も登場していたからです。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」登場したコレクターの住まいが死亡したセレスティアルズの頭であったり、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」で、ピーター・クイルの父親エゴが自らを天上人と名乗っています。
原作ではコミズミック・ビーイングと呼ばれるキャラクターの1つで、神に近い力を持つ種族とされています。彼らは5回地球を訪れており、うちアリシェムが登場したのは4回目です。この時が地球に最後の審判に訪れていて、その際にはソーの母ガイアの提案で、人類最高の子供12人と引き換えに地球滅亡が免れており、今作のストーリーにやや近い印象もありますね。
セレスティアルズのティアマットって?
ティアマットは原作では、ドリーミングセレスティアルとも呼ばれているだけあって休眠している状態です。惑星上の生命エネルギーを収集する時期に来ているかを確認するという任務を担っています。
今作では10億年に一度、星を養分にして誕生するセレスティアルズで、ユニマインドに参加して自らを冷凍させることに加担しました。実は原作でも、エターナルズから人間に自由意志があることを知り、地球を滅ぼすことをやめるよう頼み込むという一幕があります。
ちなみに今作ではもう1体ネザールという名前が登場しましたが、その存在自体は見ることはできませんでした。原作では青く「the calculator(計算者)」の役割を負っています。
デインの複雑な関係とは?ブレイドも関わってくる?
デインの登場シーンが少ないー!と愕然としましたが、ご心配なく続編または他のMCU作品などで登場することが約束されています。ドーモ内で、ファストスがユニマインドを設計中に飛び交っていたワードには、続編に向けたヒントが隠されていました。
エボニーブレイドとは、デインことブラックナイトの持つ武器で、エンドクレジットでデインが触れた箱の中の剣のことです。エボニーブレイドは原作では魔法のような力を持っており、なんでも切ることができたり、魔法を退けたり、持ち主に永遠の命を与えたりもします。
デインはブラックナイト3代目なのですが、2代目のネイサン・ギャレットがヴィランとなっているやや複雑なヒーローです。アマゾンでセルシがデインに電話をして「おじさんと連絡をとって」と伝えてたのはこの2代目。デインの誕生日にセルシが家紋の指輪を送っており、由緒正しいおうちだということは判明済みです。
そして「いいんですね」とデインに語りかける声は、クロエ・ジャオ監督が「ブレイドなのよ」と明かしており、続編にブレイドの影もちらつきそうです。
サノス弟「エロス」の登場は何を意味するのか?
セナたちが他のエターナルズを探す旅に出ましたが、そこには不思議な来客が。酔っ払った小人ピッポと、タイタン星の王子スターフォックスです。彼は仲間の居場所を教えると、彼らに伝えることから、続編以降でその存在感が強まりそうです。
スターフォックスは原作では、相手の感情をコントロールできる力を持っており、女たらしで有名です。サノスの弟でありながら、アベンジャーズとダークガーディアンのメンバーでもありました。また惑星タイタンは、エターナルズの故郷の星です。今作ではセレスティアルズの作り話で惑星オリンピアとなっていましたが。
ピップはアダムウォーロックの相棒と知られるキャラクター
ポストクレジットでは、スターフォックスの道案内役で登場。彼は「ピップ・ザ・トロール」と呼ばれ、原作にも登場するキャラクターです。「タイタン星の王子」「サノスの弟」「ハートのジャック」「ブラック・ロジャーを倒した」「偉大なる冒険家」と素晴らしく流暢な早口で、スターフォックスを紹介します。
原作では、アダム・ウォーロックの友人と知られています。このアダム・ウォーロックは、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと関わりが深く、2023年の「ガーディアンズオブギャラクシーVol,3」に登場予定です。なので、今作だけでなく別のMCU作品でもその存在を見ることができそうです。
ちなみに、宇宙船ドーモにいきなりやってくることができたのは、このピップの能力です。原作ではインフィニティストーンのスペースストーンの変異性放射線を浴びたことで、テレポート能力を得ています。また、本編でも少し触れていますが元々トロールではなく、惑星ラグダジアの王子でした。
セナの発作は、原作でもマハドワイリー病と呼ばれている
セナが記憶障害を起こして、まるで心を病んでいるかのような症状を見せていました。これを「マハドワイリー」と呼んでいたのは、原作でもエターナルズが長寿であるために心が崩壊する症状です。今作では、エターナルズが実はプログラミングされた存在で、任務ごとのデータ入れ替えに失敗したことが原因となっていました。
今作ではセナが発症していましたが、原作ではセルシが発症し、その病気の解決をアベンジャーズがハンク・ピムに依頼する、という下りもあります。量子世界は、多くの問題を解決する糸口なのかも???
イカリスとセルシが「アイザック」と「シルビア」?
みな、エターナルズの再会は「大学の同級生なんだよ」です。そして、シカゴに住むファストスは、彼の元を訪れたイカリスとセルシを見て、「アイザックとシルビアだよ」と、夫のベンに紹介します。
実はこの名前は原作でも使われいます。人間の世界に溶け込むために、イカリスはアイザック、セルシはシルビアと呼んでいました。
まとめ
- エターナルズは、7000年も前から地球に関わりを持ち、ディヴィアンツと戦う
- ストーリーラインは、サノスの指パッチンで消えた人類が戻ったエンドゲームの5年後
- サノスの秘密や、MCUフェーズ3までの伏線回収にも期待
いかがでしたか?フェーズ3までの作品で「アベンジャーズロス」に陥っちゃっている人も多いはずですが、フェーズ4で新たなキャラクターが新参者として登場するわけではなく、これまでの伏線回収も当然あるのでは?と思われます。まだまだ謎の多いフェーズ4作品ですが、次のMCUワールドを是非とも楽しみにしたいですね。
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