ロキは、アベンジャーズの主要メンバーマイティ・ソーと血の繋がりがない弟です。時には味方に時に敵になる、いわば騙しキャラです。悪戯大好きな性格が災いして、多くの迷惑がアベンジャーズに降りかかりましたが、そこが人気の所以でもあります。
そもそも「アベンジャーズ」ではヴィランとしてアベンジャーズ結成の要因を作ったりしていますが、ソーとの絡みも増えてくる中で、そのキャラはややヒーロー寄りな様子も。「インフィニティ・ウォー」では冒頭で、その存在が消されてしまいました。
ですからロキは、MCU作品ではキーキャストの1人。端正な顔立ちなのにこじらせた性格というギャップで女性人気は抜群、現在単独の新作ドラマも製作中です。その存在を、過去作品と原作から紐解いて迫ってみましょう。
ロキとは
ロキは、異世界の実質上不死の種族、ヨトゥンの血を引いています。マイティ・ソーの父であるアスガルドの王オーディンが、ストーム・ジャイアントとの戦いの際に、残されていた子供がロキでした。彼を見つけたオーディンが、養子として引き取ったことで、ソーの「弟」となりました。実は、氷の巨人の惑星ヨトゥンヘルムの王子です。
ともに育ったソーのまっすぐな性格の反動か、かなり性格が歪んでいます。ロキという名前は北欧の神々の名です。神々の敵ヨトゥンの血を引いている、という神話の設定そのまま、マーベルのロキになっていることを考えれば、常に裏切りを画策する「悪戯の神」なのもうなづけます。原作初登場は1949年「ビーナス」ですが、マーベルに正式に登場したのは1962年「ジャーニー・イントゥ・ミステリー」です。
2016年にはFOXの気象情報コーナーに、スーツ姿のロキが「お天気お兄さん」として登場しました。実際にアメリカを襲ったサンダーストームの説明に「腹違いの兄がご迷惑をおかけしています」とコメントしました。
ロキが持つ能力のジャンルは魔法です。アスガルド最強と言われる魔女カーニラと同等の能力だとされています。人を幻惑させたり、瞬間移動ができるなどです。もちろん超人的な力や肉体は、アスガルド人同様持っていますが、元のフロスト・ジャイアントから譲り受けたものはありません。
変身能力もありますが、その相手の能力は継承できないため、あくまで見た目勝負。邪悪で狡猾な性格を持つため、変身能力と巧みな話術で人を陥れるその才能は抜群です。だから、ソーのことすら騙しちゃうのです。
コミックでの活躍について
ロキは、原作では今のような少年ぽさを持っていない、大物ヴィランの扱いでした。しかし、MCU作品が出始めてからは、そちらのロキに支持が集まるようになったためか、徐々に性格も変化してきているようです。ややヒーロー寄りと言えるでしょう。
2010年「シージ」では、ヒーローたちのために自分の魔石を使って協力するも死亡してしまいました。それからは、キッド・ロキとして転生して、新たな人生を歩んでいます。「エージェントオブアスガルド」でも、ヤングアベンジャーズに関わっています。
映画での活躍
ロキは、その掴みどころのないキャラで、多くの作品で姿を見せてきました。
出演作品リスト
- マイティ・ソー(2011)
- アベンジャーズ(2012)
- マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2013)
- アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015)
- マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)
- アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)
- アベンジャーズ/エンドゲーム(2019)
◆マイティ・ソー:兄との確執、王座を虎視眈々と狙う
腹違いの兄ソーを妬んで、悪事を働いちゃいます。弱気に見せつつ、むちゃくちゃ腹黒なのも、ここまで行けばむしろ清々しい。このソーとの確執は、次の「アベンジャーズ」につながる伏線になります。
◆アベンジャーズ:最初の敵はサノスとロキ!
早速、アベンジャーズ一作目の敵として登場です。チタウリと同盟を結んで、スペース・ストーンを手に入れようと地球にやってきます。それを阻止するために終結したのがアベンジャーズ。結成のきっかけはロキが作ったのでした。
◆マイティ・ソー/ダーク・ワールド:芽生えるか兄弟愛?なわけ、なかった
チタウリと手を組んだことで、地下牢に幽閉されますが、慕っていた養母フリッガがダークエルフに殺されたと知ってソーと手を組んで戦うことに。初めて兄弟が共闘し、兄弟愛芽生えたかな?と思いきや、死んだふりして結局ソーを騙します。ソーに王位継承権を放棄させることに成功します。ああ、悪いやつ。
◆アベンジャーズ・エイジ・オブ・ウルトロン:失意の全カット!
期待したのに!ロキがいなーい!撮影はしていたのですが、最終的に全カットとなってしまいました。ソーが見る悪夢に出てくる予定だったらしいです。
◆マイティ・ソー/バトルロイヤル:コメディ感アップのロキにファン層拡大
ロキの拗ねたキャラ全開です。兄弟で惑星サカールに行ってのやり取り、幼少期に兄弟で編み出したコンビ技「助けて」(ネーミングもいかにも子供が考えたっぽところも笑える要素)を披露するなど、悪さよりも可愛らしさが先立ちました。アスガルドを乗っ取ろうとする姉ヘラと戦うために、ソー、ハルクらと”リベンジャーズ”に参加します。
◆アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー:サノスに「本当に」殺される
冒頭のみの登場。ソーを殺そうとするサノスに媚びを売るように見せかけ、ソーを救おうとするあたりに兄弟愛感じます。首を折られちゃいますけど。サノスの「今回は本当に死んだ」は、かつて手を組んでいた頃の名残のセリフです。
◆アベンジャーズ/エンドゲーム:名は連ねているが?
キャストに名を連ねていますが、インフィニティ・ウォーでは冒頭そのまま、ヘイムダルとともに宇宙に放置されたまま、どうなるのか?は、まだ明らかになっていないようです。
単独スピンオフドラマが進行中
ロキのそのユニークすぎるキャラは、アベンジャーズが前面にいる限りはなかなかスポットライトが当たりにくくて、ちょっと悔しい。そんなロキファンのために、単独スピオンオフドラマが進行中です。ロキは原作でも歴史上の長い時間に、多くの悪事に関わっていたようです。そんな原作に紐づく悪戯を軸にドラマが展開されるとの情報です。楽しみですね。
ロキ役には当然、トム・ヒドルストンが続投すると見られています。トムヒでないと、あのキャラじゃないですよね。しかし、変身能力を考えると、エピソードごとにロキを演じる俳優が変わるなど、トリッキーな構成とキャスティングなのでは?と期待が寄せられています。
キャスト情報
演じるのは、トム・ヒドルストンです。名門ケンブリッジ大学を優秀な成績で卒業後、王立演劇学校で演技を学んだエリート中のエリートと言って良い経歴の持ち主です。実は、最初はソー役のオーディションに参加していたところを、監督からスカウトされて、のロキ役なんです。今やドはまり役なのに。
日本語吹き替えは、声優の平川大輔。「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのレゴラス(オーランドブルーム)などで知られる、エレガントな声色の持ち主です。
まとめ
- ロキはアベンジャーズ結成の大きな鍵をにぎる存在だった
- マイティ・ソーの義弟でありながらヴィラン。でも憎めないこじらせキャラ
- 死んだのか?それとも?新作ドラマでもロキの変幻自在ぶりは期待できる
アベンジャーズ結成によくも悪くも関わったロキは、インフィニティ・ウォーではあっけなく姿を消してしまいました。しかし、その憎めないキャラ人気は、彼の再登場を後押しするはずです。エンドゲームではどう関わってくるのか?トリッキーな新作ドラマも、期待して待つことができそうです。
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