ニック・フューリーといえば、MCUではなくてはならない存在です。何と言っても、アベンジャーズ設立の立役者であり、ヒーローたちをスカウトし、かつまとめる存在ですからね。映画キャプテン・マーベルではアイパッチ姿になるもっと前、そのアベンジャーズよりも前の時代のフューリー長官が登場します。そして、今後はスパイダーマン新作にもその姿が拝めることに。一度、おさらいという意味を込めて、フューリー長官ってどんなキャラクターなのかを紐解きます。過去作品での活躍と、他キャラとの関係性など、マニアックなところまで迫ってみましょう。
ニック・フューリーとは
ニック・フューリーは、MCUでは「アイアンマン」から「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」まではS.H.I.E.L.D.長官として登場し、それ以降はアベンジャーズやS.H.I.E.L.D.を影から支える役割で登場しています。常に冷静沈着な判断を下し、時には冷酷かにも思える振る舞いも見せますが、その内面には世界平和を願う熱い思いを秘めています。
ニック・フューリーの本名は「ニコラス・ジョセフ・フューリー」です。第二次世界大戦時には兵士となり戦い、S.H.I.E.L.D.長官を務める前までは、スパイ(エージェント)として諜報活動で活躍していたとされ、格闘技の超達人でもあります。原作コミックでは1963年にエリート米軍部「ハウリングコマンド」の隊員として登場しました。え?第二次世界大戦で米軍で戦っていて、一体あなた何歳よ?と困惑しそうになりますが、ご安心ください。スターンバーグ博士が開発した老化防止血清「インフィニティ・フォーミュラ」を投与していることで加齢速度が遅れており、だから若々しい姿を保っているのですよ。
スーパーエリート部隊所属の最強兵士
ちなみに第二次世界大戦時に、キャプテン・アメリカやその相棒バッキーとともに戦ったこともあります。また、のちに悪の組織である秘密結社ヒドラを結成するバロン・フォン・ストラッカーとはこの頃からの宿敵です。彼の現在のキャラクターを形成する裏付けとなるようなエピソードはあまり見られないものの、その意志の強さや強靭な肉体、明晰な頭脳といった才能ばかりが目立っています。
映画でのニック・フューリー
ニック・フューリーはMCUでは当然、多くの作品に登場しています。「アイアンマン」ではトニー・スタークにアベンジャーズ結成を持ちかけるとこから始まり、ブラック・ウィドウをスカウトするなど、そのコネクションの広さを暗に示します。過去共闘したキャプテン・アメリカの解凍にも立会い保護するのも彼です。また、指揮権や秘密基地などへのアクセス権のレベルが、階層システムをとっていた当時で33と、ずば抜けていた(ブラック・ウィドウらでも10程度)ので他にも多くのS.H.I.L.E.D.の活動の立案、計画実行までを取り仕切理、テッセラクトの研究にも絡んだりもするのです。まさにマルチなプレイヤーです。
S.H.E.L.D.の全てを知る男
「アベンジャーズ」シリーズでは、まさに自身が結成したチームを”裏方”のように演じつつ、ヒーローたちの力を最大限に発揮させる司令官として、その存在感は際立ちます。「アベンジャーズ・エイジ・オブ・ウルトロン」では空から落下する都市ソコヴィアから市民を避難させる指示をするなど、まさにヒーローたちの心強い後方支援役です。「キャプテン・マーベル」では、アベンジャーズ結成前の活躍も描かれていますが、基本はアベンジャーズとの関わりがほぼ全てですね。
彼なしではアベンジャーズは成立しない
その後の「アベンジャーズ・インフィニティ・ウォー」では、エンドクレジットで塵となって消えてしまいます。過去には、死んだという偽情報を流したりもしたことのある彼のことですから、行方をくらましているくらいの感じなのか、契約終了だとか何か配役的な問題でも?と不安になりつつ、スパイダーマン新作で登場してくれひと安心です。常にその姿は全面的に見えていなくても、アベンジャーズがいる限りは彼はいなくならないだろう、と感じさせられます。コミックでは、彼は過去一度、X-MENクロスオーバー作品「オンスロート」で射殺されたことがあります。この時はやっぱり、アベンジャーズ自体も壊滅されちゃってます。
スパイダーマン新作では
スパイダーマン新作「スパイダーマン・ファー・フロム・ホーム」では、ニック・フューリーの横に、久々に見る美女マリア・ヒルの姿があります。彼女は「アベンジャーズ」シリーズや「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」にも登場しています。
マリア・ヒルは腹心、キャラは対照的
マリア・ヒルはS.H.I.E.L.D.の「職員」みたいなもんです。ニック・フューリーが長官の職を追われ失踪した際に、代理で長官に就任しS.H.I.E.L.Dを率いました。それをきっかけに、ニック・フューリーとの距離を縮め、姿を大々的に見せることのなくなった彼の代わりにアベンジャーズとのパイプ役を務める、いわば彼の「腹心」です。ですがヒーローに理解の深いニック・フューリーとは違い、やや規則ありきという頑固さを見せる”お役人”的なキャラクターです。この2人の対照的な様子も、作品内の見所でもありますね。
「戦う覚悟はあるか?」ピーターに問うスカウトマン
この作品でニック・フューリーは、夏休みで2週間の欧州旅行に出かけた15歳のピーターの前に現れ「出番だぞ、戦う覚悟はあるか?」と告げます。彼の役どころは当然、最強メンバーを集める手腕に長けた長官だからこそ、アイアンマンとスパイダーマンの間に立ち、ピーターをアベンジャーズにふさわしいヒーローになるための教育をする、といったあたりでしょう。
キャストについて(俳優・声優)
ニック・フューリーは、MCUの全作品でではサミュエル・L・ジャクソンが演じていますが、原作コミックは実は、元々は白人男性でした。しかし「アルティメット・マーベル」でサミュエルをモデルとした、スキンヘッドのアフリカ系アメリカ人ニック・フューリー将軍がいきなり登場。つまり、映画に先行してコミックスで本人そっくりさんが登場したというわけです。これには裏話があり、マーベル側が彼にオファーを出したいと望み、アメコミオタクのサミュエルがコミックスを読んだ時に気づいてくれればという、粋なプランでした。そして、まんまとその”策略”にハメられた彼は、現在では「不動のニック・フューリー」というわけなのです。
今やサミュエル・L・ジャクソンがニック・フューリー
現在不動の存在とはいえ、過去には「ナイトライダー」のデヴィッド・ハッセルホフがドラマでニック・フューリーを演じていました(日本では未公開)。原作イメージをもつ人には、白人男性のキャラの方がしっくりくる人もまだいるようですね。ちなみにサミュエル・L・ジャクソンが演じたニック・フューリーの日本での吹き替えは、声渋めの竹中直人が声優を務め話題になったこともありました。
サミュエル・L・ジャクソンはハリウッド屈指の名脇役
サミュエル・L・ジャクソンは、MCU以外でも多くの出演作をもつ超有名&超ベテランと言ってもいい俳優です。悪役もやるし、コミカルな役もお手の物という、マルチなお方。「名脇役」なので、大抵の人気作品には出ているのでは?なんて思えるくらいの出演本数を誇ります。その中でも寡黙かつ強面なリーダー役を演じるものも多い印象で、ニック・フューリーもまさにその役どころ。また、前述の通りアメコミオタクですから、ファンが望む長官像は任せとけ!ってことですね。
まとめ
ニック・フューリー大解剖、いかがでしたか?アベンジャーズに大きく関わってきたニック・フューリーは、アベンジャーズが他ヒーローと関わりを持てば持つほど、他作品でもその存在感は強まっていきます。
拡大していくMCU作品には、アイパッチのこの男は欠かせないのです。
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